北北西のほくほくメイクイーン

いろんな感想のメモです

The Big Bang Theory S3#16 シェルドンによるルバイヤートの引用

The Rubaiyat of Omar Khayyam (English Edition)

このエピソードの最後の方でシェルドンがペニーに言った一節が気になったので調べたメモ。
クリスティの"The Moving Finger"はこれをもとにつけたタイトルらしいので英語圏だと有名なのかな?『動く指』未読なので内容の関連性はわからん。

シェルドンの台詞

The moving finger writes, and having writ, moves on.

ペルシアの詩人ウマル・ハイヤームによって書かれた『ルバイヤート』からの引用らしい。小川亮作氏による訳(ペルシア語原文からの訳)が青空文庫にあったので通し番号51の詩を見てみると、次のようなものだった。(Amazon.co.jp: ルバイヤート eBook: オマル ハイヤーム, 小川 亮作: Kindleストア

われらの後にも世は永遠につづくよ、ああ! われらは影も形もなく消えるよ、ああ! 来なかったとてなんの不足があろう? 行くからとてなんの変りもないよ、ああ!

動く指云々が見当たらないのでわかりやすいように意訳してあるのだろうか?にしても内容が違う気がする。訳者によるまえがきには、収録したのは全てではないこと、内容によって分類したことが書かれているので、この訳の中の通し番号というだけなのだろうか。
ざっと全文に目を通したがThe moving〜に該当するらしきものは見つからなかった。

シェルドンが引用したのは51節の一部であるため、フィッツジェラルド訳の英語版全体を次に載せる。(Amazon | The Rubaiyat of Omar Khayyam (English Edition) [Kindle edition] by Khayyám, Omar, FitzGerald, Edward, FitzGerald, Edward | Linguistics | Kindleストア

The Moving Finger writes; and, having writ, Moves on: nor all thy Piety nor Wit Shall lure it back to cancel half a Line, Nor all thy Tears wash out a Word of it.

指が動き出し文を綴り始めたら、書き続けるだけ
敬虔な者でも知恵のある者でも誘い出すことはできない
涙はその言葉を洗い流すことはない

直訳するとこんな感じだろうか。(自信なし)
The Big Bang Theoryの字幕だと

(前略)書き終え 次に進む

だったが……。

シェルドンがこの一節を引用したのは、自分が裁判所に呼び出され一時的にではあるが拘留までされ、犯罪歴がついてしまったという散々な展開をくらっている間、他の3人がスタン・リーのサインをもらった上に一緒にアイスを食べたと自慢され、大本の原因を作ったペニー対して怒りを示すシーンだった。

個人的には、シェルドンが自身の怒りはもう収まらないぞとアピールしたと解釈したので、「転がりだした玉は止まらない」的な意味かなと思ったがどうなんだろう。

よくわかりません。
知ってる人がいたら教えて下さい。